愛媛の中古車販売店の課題解決に向けた取り組み:GA4とAIの活用で問い合わせ数を大幅に改善
愛媛県の中古車販売店のウェブサイト担当者の皆様から、ここ数か月で問い合わせ数が20%減少しているものの、その原因が特定できず、対策に苦慮されているとのご相談を賜りました。Google Analyticsの新バージョン「GA4」は1年前に導入されたものの、十分に活用できていないとのことでした。そこで私たちは、GA4の詳細な分析を行い、問い合わせ数の増加につながる具体的な施策を一緒に検討させていただくことをご提案申し上げました。
GA4を駆使した問い合わせ減少の原因分析と改善策の立案
まずは問い合わせ減少の原因を突き止めるため、GA4を使って詳細な分析を実施いたしました。全体のトラフィックやユーザー属性を確認し、問い合わせフォームの送信完了に至るまでのユーザーの行動を把握することから始めました。特に重視したのは、問い合わせフォームの送信完了イベントに至るまでの各ステップでの指標です。具体的な分析手順は以下の通りです。
- GA4のダッシュボードにアクセスし、過去3か月間のデータを表示させました。
- 「イベント」セクションで問い合わせフォームの送信完了イベントを確認し、ユーザーの行動フローを詳細に分析いたしました。
- 問い合わせ数が多いページと少ないページを比較し、ページ別の滞在時間、離脱率、スクロール深度などの指標を確認いたしました。
- 特に、問い合わせフォームのあるコンバージョンページでの離脱率と、フォーム入力の開始率、完了率を重点的に確認いたしました。
- 年齢、性別、地域、デバイスなどのユーザー属性別に、問い合わせ率の高いセグメントを特定いたしました。
分析の結果、以下の点が問題として浮かび上がってまいりました。
- コンバージョンページの離脱率が60%と高く、フォーム入力の開始率が20%と低い状況にありました。
- スマートフォンでのフォーム入力完了率が5%と、PCの15%に比べて著しく低い水準にとどまっていました。
- 主要な流入元である検索広告経由のユーザーの問い合わせ率が、直接流入に比べて半分以下と低調でした。
これらのデータを踏まえ、以下の具体的な改善策を提案させていただきました。
- コンバージョンページのデザインを見直し、問い合わせフォームを目立つ位置に配置することで、フォーム入力の開始率を高める。
- スマートフォン用のフォームを最適化し、入力項目を減らすことで完了率を上げる。
- 検索広告のキーワードや広告文を見直し、問い合わせ意欲の高いユーザーを効果的に集められるよう改善する。
GA4とAIを活用した問い合わせ増加策の実践
提案した改善策を速やかに実行に移しました。コンバージョンページのデザインを一新し、問い合わせフォームを画面上部に大きく配置することで、ユーザーの目に止まりやすくいたしました。また、スマートフォン用のフォームは必須入力項目を3つに絞り込み、ワンタップで送信できるよう簡素化いたしました。さらに、AIを活用したチャットボットを導入し、24時間365日、ユーザーの質問に即座に回答できる体制を整えました。
検索広告については、GA4のデータを元に、問い合わせ率の高いキーワードを抽出し、広告文を刷新いたしました。「愛媛」「中古車」「安心」「保証」などの関心の高いキーワードを盛り込むことで、ターゲットユーザーにアピールできるよう工夫いたしました。また、広告の配信時間帯を、問い合わせの多い夕方から夜にかけて集中させることで、効率的な広告運用を心がけました。
施策の成果と今後の展望
施策実行後、1か月間のデータを検証したところ、問い合わせ数が施策前と比べて50%増加し、コンバージョン率も2倍に上昇するという喜ばしい結果が得られました。特に、スマートフォンからの問い合わせ率は、施策前の5%から15%へと大幅に改善いたしました。検索広告経由のユーザーの問い合わせ率も、直接流入と同等の水準にまで引き上げることができました。
クライアントの皆様からは、「GA4の分析に基づいた的確な施策のおかげで、問い合わせ数が大幅に増えました。チャットボットの導入で、夜間や休日の問い合わせにも対応できるようになり、お客様の満足度も上がっています。本当にありがとうございました」と、喜びの声を賜ることができました。
今回のケースでは、GA4の指標分析とAIの活用により、中古車販売店の抱える課題を解決することができました。GA4は、ユーザーの行動を詳細に分析し、改善すべき点を明らかにするための強力なツールです。一方、AIは、チャットボットなどの形で、ユーザーとのコミュニケーションを自動化・効率化するのに役立ちます。データに基づくマーケティングは、もはや避けては通れない道です。今後も、ウェブサイトの課題解決に向けて、GA4とAIを積極的に活用してまいりたいと存じます。お気軽にご相談くださいませ。
